大阪でインプラントなら増田歯科医院(守口本院・京橋院・門真院)
ストレスがかかると知覚過敏を引き起こすといわれていますが、これは本当でしょうか。どう言ったメカニズムによって知覚過敏を引き起こすのか。また、その治療法はどのようなものがあるかについて増田歯科がご紹介します。
ストレスは現在社会でつきものになっていますが万病の元といわれています。ストレスがかかると寝不足になったり、自律神経が乱れる原因にもなります。
免疫力が落ちて感染症にかかりやすくといった問題も重なり、ストレスを抱えている人は体調を崩しやすい傾向にあります。
またストレスが原因で精神的な疾患を発症することも少なくありません。その代表的なものが過食症です。
過食症は過度のストレスがかかると発症し、食事をたくさん食べては自分で嘔吐してしまう病気です。食べても嘔吐してしまうので栄養が吸収されず低栄養状態になるだけでなく腸内細菌叢も不安定になるので免疫力の低下も起こります。
過食症は歯科分野に大きく関わってくる病気ですが、いったいなぜなのでしょうか。
過食症で注目すべきなのは「嘔吐」の症状です。吐瀉物の中には胃液も含まれていますが、その胃酸は非常に酸性が強い体液です。歯はpH5.6以下に下がると溶け始めてしまうので、胃液がふくまれている吐瀉物が口の中を通ると口内が酸に侵されてしまいます。酸に侵された歯は全体的に溶けていき、歯を保護するエナメル質も同様に溶けてしまいます。この状態を酸蝕症といいエナメル質が溶けてしまった歯を酸蝕歯と呼びます。
過食症の患者さんは過食症であることを隠してしまうだけでなく、歯医者さんへ口の中を見せる機会も少ないことから酸蝕症の発見や治療が遅れてしまいます。
嘔吐したとき吐瀉物は口の中でも舌側を通ります。そのため、酸蝕症になりやすいのは歯の舌側です。そして、上下の顎だと上顎の方が下顎よりも酸蝕症になりやすい傾向にあります。その理由は下顎であれば舌があり嘔吐しても歯についた酸を洗い流せるからです。
酸蝕症になりエナメル質が溶けてしまうと象牙質が露出します。象牙質は歯の神経と近接していて象牙質に水や風が触れると痛みが発生します。この痛みが知覚過敏の痛みです。知覚過敏とは象牙質が露出したことによって引き起こされるため、象牙質知覚過敏症とも言われています。
通常、知覚過敏を治療するときは象牙質から痛みを神経へ伝えないようにする薬を塗布しますが酸蝕症で侵された状況では薬を塗ってもほとんど意味がありません。酸蝕症を伴う知覚過敏の治療法は思い切って被せ物を作るか、神経を抜いてしまうのがベストです。
被せ物をして歯全体を覆うことで酸に侵されず、象牙質も被覆することができ水や風で痛みが起きません。神経を抜くのは酸蝕症へは何もアプローチをしていませんが神経を抜いてしまえば痛みを取ることはできます。