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歯のインプラントって難しい?インプラント治療を受ける前の確認事項

「前歯のインプラントを考えているけど少し不安…」

「治療中の前歯はどうなるの?」

こんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

この記事では、前歯のインプラント治療に関して治療の難易度が高いと言われる理由やメリット、デメリット、治療前の確認事項について解説します。前歯のインプラントをするか迷っている方は是非、ご覧ください。

前歯のインプラントが難しい理由

前歯のインプラントが難しい理由は、主に3つあります。

①治療後の見た目の違和感を感じやすい

前歯の場合、一本のみインプラントにする場合があるため、歯の形や色が元の歯と違えば違和感を感じます。歯の状態だけでなく、歯茎の状態も治療後の見た目に大きく影響します。もともと前歯を支える骨は非常に薄いため、インプラント治療を行う際に骨吸収が起こりやすい部位です。骨吸収を起こした部位では、歯茎が縮んでいく歯肉退縮が起こりやすくなります。歯肉退縮を起こすと、徐々に歯が長く見えるようになったり、金属の人工歯根が露出したりなど、まずは審美性の問題が生じてきます。
インプラントを患者様の元の歯と形や色や患者様の希望の完成イメージと仕上がりを合わせるためには歯科医師と歯科技工士の技術力が大切になります。

②顎の骨が薄い

特に前歯の部分は骨の厚みが少ないため、インプラントの土台となる骨が少ない場合や薄い場合に、骨を増やす治療が必要でインプラントを安定させるのが難しいです。また、あごの骨は年齢や生活習慣によって減っていきます。あご骨を増やす治療は、歯科医師の技術のほかにも院内の設備が揃っているかどうかが重要になります。

③病気のリスクが高まる

前歯を治療する場合、食べ物のカスや細菌なども侵入しやすくなるため、インプラント周囲炎という病気のリスクも高まります。インプラント周囲炎は、インプラントの歯周病とも呼ばれ、歯周病と同様に、インプラントの周囲の骨が溶ける病気です。インプラント歯周炎では、以下の点に注意が必要です。

インプラントには歯根膜がないため、細菌感染しやすく、進行が早いこと
痛みを感じにくく、病気の発見が遅れる可能性があること
骨量が少なくなった結果、インプラント体を支えきれなくなり、ぐらついたり抜け落ちたりしてしまう場合があること
骨粗しょう症の方は、骨がもろいため、インプラント周囲炎によってあご骨に炎症が起きると、骨が減少しやすく、ぐらつきや脱落が起きるリスクが高いこと

これらリスクを回避するためには、高度な専門知識と十分な臨床経験を積んだ歯科医師による治療が必須になります。これが前歯のインプラントが難しいと言われる理由です。

インプラント治療のメリット

前歯のインプラント治療が難しい理由を説明してきましたが、治療には多くのメリットがあります。

①理想の見た目や元の歯の見た目を取り戻せる

前歯は笑顔や会話の際に最も目立つ部分であり、インプラントによって自然な見た目を取り戻すことができます。

②自然な嚙み心地

インプラントは1本でも2本でも自然な噛み心地になり、食事の際の不便さを解消します。さらに、インプラントは耐久性があり、適切なケアを行えば長期間にわたって使用することができます。治療後に一時的な腫れが生じることはありますが、適切なアフターケアを行うことで早期に回復できます。

インプラント治療のデメリットとリスク

前歯のインプラント治療にはデメリットやリスクもあります。

①あごの骨を増やす治療が必要になる場合がある

前歯の顎は骨が薄いことがあり、その場合インプラントを入れるのが難しくなります。骨が不足している場合は、骨の造成(骨再生治療)が必要です。骨が薄い部分に無理にインプラントを入れると、治療後に歯茎が下がりやすくなったり、インプラントが抜けたりするリスクがあります。また、骨が十分にある場合は、問題ありませんが、前歯は骨の造成が必要なことが多く、骨再生治療には別途手術費用がかかります。

②骨の造成が必要な場合がある

歯茎が下がらないようにするために、歯茎を増強する治療が必要な場合があります。歯茎はインプラント治療において非常に重要な要素です。インプラントを入れる部位の骨や歯肉が薄いと、その部分の歯茎が下がるリスクがあるため、適切な対処が必要です。骨や歯肉が薄い場合には、インプラント手術と併せて、骨を増やす治療や歯茎を増やす治療が必要ですが、これに対応していない歯科医院も多いので事前に確認するようにしましょう。

前歯のインプラントの治療期間

インプラント治療にかかる期間は、骨が十分にある場合、最短で3ヵ月〜6ヵ月程度です。骨の造成が必要な場合、インプラントと骨の造成を同時に行う場合と、骨の造成後にインプラント治療を行う場合で治療期間が異なります。お口の状態に応じて、どちらの方法が適切かを判断します。以下は治療ごとの目安となる期間の例です。


骨の造成をしない場合:3ヶ月〜6ヶ月
骨の造成をインプラント治療と同時に行う場合:5ヶ月〜7ヶ月
骨の造成後にインプラント治療を行う場合:
骨の造成:3ヶ月〜9ヶ月
インプラント治療:4ヶ月
また、治療中は一時的に仮の歯を入れて見た目を整えます。


治療前に確認すべきポイント

前歯のインプラント治療は難易度が高いため、歯科医院を慎重に選ぶ必要があります。歯科医院を選ぶ際には以下の2点のポイントを押さえましょう。

①前歯のインプラントの実績が豊富かどうか

インプラントの症例数が多くても、前歯の治療経験が豊富とは限りません。前歯のインプラントの実績が多い歯科医院を選ぶことが大切です。また、歯科用のCT検査の有無などを事前に確認し、実際にカウンセリングを受けることをおすすめします。

②信頼できる担当医かどうか

前歯は見た目にも影響する重要な部分なので、治療内容をしっかり説明し、悩みに丁寧に応えてくれる医師を選ぶ必要があります。治療技術が優れていても、検査や診断、治療計画の説明が不十分であれば、施術後にトラブルが発生する可能性があります。 メリットだけでなく、どのようなリスクがあるのかといったデメリットも伝えてくれることが、信頼できる歯科医を見分けるポイントです。

まとめ

前歯のインプラントは見た目に大きく影響します。被せ物の美しさや大きさ、口とのバランスが取れているかなど、わずかな違いが笑顔の印象を変えるので、前歯のインプラントを入れた後に思っていたイメージと異なることがないように、被せ物の色や形、歯茎の状態などを歯科医師としっかり話し合うことが非常に重要です。また、骨を増やす必要があるかどうかも必ず確認しましょう。 当院では、インプラントを考えられている方向けに個別相談を開催しています。治療に少し不安を感じている方は是非一度ご相談下さい。
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