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「白い歯」と比べて「黄ばんだ歯」と聞くと、どういう印象をもつでしょうか。あまりよい印象を持つ人はいないでしょう。歯を磨いていないのかな?とか、だらしないというように思われたり、不潔というマイナスな印象や不健康そうな印象を持ってしまうのではないでしょうか。今回は、歯の黄ばみの原因や解消法についてご紹介したいと思います。
人は初対面の人と会った時に、顔の第一印象でどういう人かを認識するといわれています。まず目を見て、次に口元に焦点が行きます。その間わずか5秒ほど。第一印象はその一瞬で決まってしまいます。そのため、口は目ほどに物を言うとも言われています。
口元を見たときに、歯が人に与える印象はとても大きいもので、特に初対面の人の場合、歯が黄ばんでいたり、汚れがついているとなれば、この人はきちんと歯を磨いていない不潔な人なのかなと、最初の印象がとても悪くなってしまいます。また、「歯の色はもともと白いものだ」というイメージを持っている人がほとんどでしょう。白いはずの歯が、黄ばんでいたり汚れが目立っていること以外にも、食後の食べ残しが歯についている場合にも余計に目がいってしまうのはそのためです。
歯は、表面のエナメル層と内側にある象牙質、中心部にある神経の3層構造でできています。歯の汚れや歯垢など、歯の変色となる原因分子は、一番外側のエナメル層に付着します。そのため、歯の黄ばみの原因はエナメル層の汚れが原因と思われがちですが、実は違います。
歯の色は、エナメル層の内側にある象牙質の色が大きく関係しています。象牙質の色は、真っ白ではなく乳白色ですが、その色には様々な個人差があります。人によっては白っぽい色、黄色っぽい色などの違いです。エナメル層は半透明でできているため、象牙質のこの色が透けて見えるので、その人の歯の色になります。
アジア圏の人は、欧米の人に比べると象牙質が黄色みを帯びているという人が多く、またエナメル層が薄いので象牙質の色が透けて見えやすくなります。そのため、生まれつき歯が真っ白という人は少なく、ホワイトニングをしても歯が白くなりにくいという特徴があります。
象牙質以外にも様々な外因性の原因によって歯の色は徐々に変色していきます。
食事をすると、歯の外層であるエナメル層に色素が付着していきます。付着が進んでいくと、徐々に着色していき変色していきます。特に色の濃い食べ物や、赤ワインやチョコレートなどに含まれるポリフェノール、お茶などに含まれるタンニン、カテキンなどは歯の変色をすすめやすいといわれています。また、喫煙によって付着するタールも変色の原因になります。
虫歯も歯の変色を進める原因の一つになります。初期の段階では歯が白い色になる傾向がありますが、進行してナメル質までが虫歯になってしまいますと黄色くなる傾向があります。さらに進行して象牙質までいくと茶色くなり、神経まで達すると黒くなる傾向があります。歯科治療を受けずに虫歯を放置し続け神経が死んでしまうと、出血を伴います。これによってヘモグロビンが分解され黒い着色物質へと変化してしまうため、歯が黒ずむ原因になります。また、歯医者さんの虫歯治療で使われる金属製の詰め物や被せ物が劣化していくと金属が溶け出して黒ずんで変色していくことがあります。
歯の黄ばみが気になる方は特に、歯磨き粉をつけて歯ブラシを念入りに力いっぱい行ってしまってはいませんか?しかし、歯の黄ばみを落とそうとするあまり、力を入れすぎるのは避けるべきです。力いっぱい歯を磨くとエナメル質を傷つけてしまい、むしろ汚れが付きやすくなってしまいますので、優しくブラッシングするようにしましょう。また、市販されている歯磨き粉には研磨材が配合されているものが多く、軽い力をかけるだけでも着色した汚れが落ちます。歯ブラシの際には、表面や歯と歯の間の歯垢を取るように磨き、まんべんなく磨き残しがないように隅々まで磨きましょう。歯垢が残るとプラークと呼ばれる汚れの原因になり、石灰化して歯石になってしまいます。歯石は黄ばみが強く目立ちやすく、歯ブラシで落とすことができないので、歯石ができてしまったら歯医者さんで歯石クリーニングしてもらわないと落とせません。
歯の黄ばみの原因は、食事や喫煙、歯磨きの仕方など日常生活の中で改善できるものもあります。歯の白さをキープしたい方は、汚れの原因となる食べ物や喫煙を控えたり、歯のエナメル質を傷つけず、汚れをまんべんなく落とすような歯磨きをしていきましょう。また、虫歯があるという人は、虫歯が進んでしまう前に、歯科治療を行い歯の変色を食い止めましょう。